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『新説・シンデレラ』

(6)


 
12時を告げる鐘の音が鳴り終わりました。

 

「も……くすぐったぃってば……んっ」

「ケイ……魔法が解けたね」

 彰王子に言われてケイが気がつくと魔法はとけ、頭にかぶっていたかつらはなくなっていました。

 そんなケイの髪を王子が指でとかすようになでています。

「あ、ホントだ……ってちょっとまてよ、服っ、俺の服はどこいったんだよっ」

「つまりね、ケイ、魔法が解けると生まれたままの姿になってしまうってこと」

 

 そうです。皆様のご期待通り、森の妖精の魔法をかけられたものはその魔法が解けた後、素っ裸になってしま

うのでした。

 このことは知る人ぞ知る話で、妖精本人の言動からその理由は『単に妖精の趣味である』という結論がださ

れています。

 

「じゃ、ケイ、続きを楽しもうね」

 彰王子は体を起こして自分のマントを投げ捨てるともう一度ケイにのしかかってきました。

「ちょっ、ちょっとまてっ」

 顔中に唇をおとしてくる彰王子をおさえつつ、ケイは叫びました。

「なぁに」

「こ、このサイトは15禁だろっ、こ、これ以上は18禁だ!」
 

 

 さて、真吾王子、彰王子ともに舞踏会の途中から姿を消し、二人とも3日間ほど部屋に閉じこもって出てこなかったと

いうのはその後の有名なお話。

 

 一ヵ月後、お城では盛大な結婚式がとり行われました。なんと2人の王子がいっぺんにに式を挙げることになったの

です。

 当然、真吾王子のお相手は恵、彰王子のお相手はケイ。

 ケイって男じゃなかったけ、とお思いの方、この国はもともと『同性婚』が認められておりますのでご心配なく。

 

 今回の舞踏会を無理矢理企画、実行した王妃さまは最高の結果に鼻高々。王様をはじめ、舞踏会開催に

ぶりぶり文句を言っていた両王子は王妃様に頭が上がらなくなったということです。


 二組のカップルはそれぞれがとても仲良く、お互いに助け合ってしあわせに暮らしました。

 

 さてさて、はからずしも『結びの女神』となってしまった森の妖精亜紀はその後もあちこちに出没し、いたずらして

まわっていたようです。


 まあ、有名なところでは、

恵の挙式を邪魔しにやってきた由衣という娘に『いやみを言ったら口からヒキガエルが飛び出す』といった魔法をかけた、

とか、

恵にちょくちょく男装の魔法をかけては連れ出すので、心配した真吾王子が恵を膝の上に乗せたまま執務していた、

とか、

彰王子とケイがいちゃいちゃしているとそれを覗いて『次回の読みきり用』とかつぶやきながら何かメモしている、

とか、

東京に暮らしていた『翼』という名の娘をむりやり異世界に引っ張り込んだ、とか。

 

 他にもいろいろあるのですが、それはまた、

 

別の機会(お遊び企画)に……

 

Fin

 

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。皆様のGWがすこしでも笑いのある楽しいものになったでしょうか。

あの後真吾と恵はどうなったんだ〜!という皆様のお声無き声が聞こえますが、それは皆様の妄想におまかせします。うふ。

 

原作者

立花薫
 

衣装参考

宝○歌劇団

○○デパート4F紳士服売り場

シルバーランド・謝肉祭衣装
 

物語参考

R・ハマースタイン作・ミュージカル「シンデレラ」
 

飲食料参考

3丁目かどの魚屋

山梨・○ン○リーワイナリー

居酒屋・白○屋
 

時代考証

配慮無し
 

最後に

ここも笑うところです
 


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2005/5/6 update

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